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2016 年度 実施状況報告書

新規医療用シートの臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K20566
研究機関信州大学

研究代表者

池田 裕子  信州大学, 医学部附属病院, 医員 (80772748)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード乾燥羊膜 / 創傷治癒 / 口腔扁平上皮 / 再生医療 / 上皮再生
研究実績の概要

羊膜は生物学的活性に優れた組織として報告されている。本研究では口腔扁平上皮細胞を培養する上での足場としての乾燥羊膜についての有用性を検討してきた。われわれがこれまで確立した乾燥羊膜と口腔扁平上皮細胞による培養シートの手法についてin vitroによる研究を行ってきました。乾燥羊膜と口腔扁平上皮細胞を用いた研究はこれまでのコラーゲン膜や人工膜を用いた研究とは異なり、扁平上皮細胞が重層することを認めました。qPCRとIHCでの研究では各細胞層での分化については生理的な分化傾向と類似しており、機能的な分子(カドヘリン、サイトケラチン各種、インテグリン、Ki67など)の解析においても正常組織と類似した機能が予想されました。
その後免疫不全マウスを用いin vivoの研究を行い生体における上皮欠損時に培養シートによる再生医療が早期に治癒しこれまでの治療(人工膜、コラーゲン膜)と比較し創傷治癒が有用に早期で得られ、二次治癒とならずに組織再生を認め有用であることを報告しました。また、IHCで検討をおこないin vivoでもin vitro同様で機能的な分子は分化の程度や傾向が正常組織と類似しており正常な機能が得られていることが示唆されました。
ヒトの口腔粘膜欠損に対して再生医療を行うべく、研究計画を立てました。
信州大学医学部附属病院で口腔癌と診断され、治療により組織欠損をきたした患者に対し培養シートを使用し早期の創傷治癒を目指す研究を行うこととしました。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

倫理申請が新法で義務づけられており、手続きが複雑であり、現在外部の倫理委員会とやり取りをおこなっている。乾燥羊膜の準備や細胞培養準備はされており、症例も継続的に認められるため、承認が得られ次第、研究可能となっている。

今後の研究の推進方策

各種手続きをすすめていく。
倫理委員会の手続きを継続する。倫理委員会の申請以外は準備は終了しております。
症例が認められ次第、臨床研究として乾燥羊膜・細胞培養シートを作成し移植します。
これまでの報告されている研究と比較する予定です。

次年度使用額が生じた理由

当初予定したよりも倫理審査に時間がかっかており、次年度使用額が生じました。

次年度使用額の使用計画

次年度使用額は、平成29年度請求額と合わせて移植実験の実施に使用する計画である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 当院におけるNST口腔・嚥下チーム介入のあゆみ.2016

    • 著者名/発表者名
      寺島さつき,小口和津子,水谷瞳,岡本梨江,小山吉人,池田裕子,宮坂由紀乃,栗田浩.
    • 学会等名
      第22回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会.
    • 発表場所
      新潟市、朱鷺メッセ
    • 年月日
      2016-09-24 – 2016-09-24
  • [学会発表] 信州大学医学部附属病院における口腔ケア研修における取組みについて2016

    • 著者名/発表者名
      高橋絢,佐故迪子,宮林明衣,宮崎詠里,小山吉人,池田裕子,宮坂由紀乃,鎌田孝広,栗田浩.
    • 学会等名
      第13回日本口腔ケア学会総会・学術大会
    • 発表場所
      千葉市、京葉銀行文化プラザ
    • 年月日
      2016-04-23 – 2016-04-24
  • [学会発表] 信州大学医学部附属病院口腔嚥下ケアチームの活動状況.2016

    • 著者名/発表者名
      小山吉人,上沼明子,宮坂由紀乃,池田裕子,宮林明衣,佐故迪子,高橋絢,宮崎詠里,鎌田孝広,栗田浩.
    • 学会等名
      第13回日本口腔ケア学会総会・学術大会
    • 発表場所
      千葉市、京葉銀行文化プラザ
    • 年月日
      2016-04-23 – 2016-04-24

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公開日: 2018-01-16  

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