研究課題/領域番号 |
16K20581
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
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研究協力者 |
原田 耕志
久野 高博
藤原 里依子
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | PD-1 / 5-FU / cisplatin / cetuximab / drud resistance |
研究成果の概要 |
抗癌剤(5-FU、Cisplatin)または分子標的薬(Cetuximab)耐性口腔扁平上皮癌細胞を作製し、それぞれマウスに移植して各薬剤の耐性腫瘍を作製し、免疫チェックポイント阻害剤(マウス抗PD-1抗体)を投与すると、抗PD-1抗体は抗腫瘍効果を発現し、各薬剤に対して感受性が乏しい状況であっても、抗PD-1抗体と併用することで抗腫瘍効果を増強できた。また薬剤耐性腫瘍に対して、Cetuximabは5-FUやシスプラチンよりもマウス抗PD-1抗体との併用効果が大きかった。以上より、現在免疫チェックポイント阻害剤が単剤投与されているが、抗癌剤や分子標的薬との併用療法は有効性が期待できる。
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自由記述の分野 |
口腔腫瘍
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果から、薬剤耐性腫瘍に対しても免疫チェックポイント阻害剤は抗腫瘍効果を発現可能であり、抗癌剤や分子標的治療薬との併用ではさらに抗腫瘍効果が増強される可能性が示唆された。免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブの1サイクルの治療費は当初5000万円、薬価が下がった現状でさえも2000万円近くまで必要である。またニボルマブが第一選択として使用できない現状では、ニボルマブの奏功率は20%程度でしかない。そこで医療経済学的観点から、また臨床的有用性の点からも、難治性口腔癌に対する適切な治療レジメンの開発が望まれるが、単剤投与では限界があるが、抗癌剤や分子標的薬との併用療法は今後大きく期待できる。
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