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2017 年度 実績報告書

口腔扁平上皮癌における 血清 Exosomal miRNA の発現機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K20582
研究機関愛媛大学

研究代表者

徳善 紀彦  愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (10723843)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードExosome / microRNA
研究実績の概要

以前までの研究で口腔癌で発現亢進する microRNA (miRNA) として同定した miR-6068 は口腔扁平上皮癌細胞株の培養上清での Exosome 中では発現亢進を認めたが、口腔癌患者および健常者の血清由来 Exosome 中での発現はqRT-PCRでは発現量が低く、評価が不十分であった。デジタルPCRなどで検討することで、血清中の評価は可能であるかもしれないが、現在の所検討できていない。また現低下する miRNA として同定した miR-26a は口腔扁平上皮癌細胞株の培養上清や、全血清および血清由来 Exosome での発現低下を qRT-PCR で確認したところ、miRNA microarray の結果と同様に、口腔癌細胞由来 Exosome、血清、血清由来 Exosome での発現低下を認めた。
血清中の miR-26a の発現低下は口腔癌患者で顕著に認められ、同一患者で既存の腫瘍マーカーである血清 SCC 抗原と血清 miR-26a との比較を行った。血清 SCC 抗原では感度が 42.1% であったが、血清 miR-26a では感度 65.67%、 特異度は 95.83% であり、血清 miR-26a は既存の腫瘍マーカーである血清 SCC 抗原よりも高い有用性を示した。次に、同一患者由来の口腔扁平上皮癌組織および正常口腔粘膜組織における miR-26a の発現を qRT-PCR 比較検討を行った。その結果、正常口腔粘膜組織と比較し、口腔扁平上皮癌組織では miR-26a の有意な発現低下を認めた。さらに miR-26a を口腔扁平上皮癌細胞に導入したところ、25~29% の細胞増殖抑制効果を認めた。
このように血清 miR-26a が口腔扁平上皮癌の新規の診断ツールおよび治療標的となり得る可能性が示唆された。

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公開日: 2018-12-17  

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