研究課題/領域番号 |
16K20587
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小林 洋輔 九州大学, 大学病院, 医員 (60636554)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | Dormancy / 発現抑制 |
研究実績の概要 |
ヒト口腔癌における唾液腺癌に対して癌の休眠、すなわち「Dormancy」を得ることを目的とした研究である。 T-boxにbinding siteをもつBrachyuryに加え、E-boxに働くID1転写調節因子を用いて腺様嚢胞癌細胞に作用させDormancyが得られるかをin vitro, in vivoにおいて明らかにする。2018年度ではIn vitro におけるBrachyuryとID1発現抑制による細胞増殖抑制効果の確認とIn vivoにおけるBrachyuryとID1発現抑制による移植腫瘍増殖抑制効果や生存期間の確認を同時に行った。本研究は2019年度も併せて同時進行で研究を進めている。BrachyuryとID1の発現抑制にshort hairpin RNA (shRNA)を使用し、Brachyuryとの相互作用に関してin vitroにて確認した。In vivoでの実験ではヌードマウス接種にて発現抑制のためのDrug deliverlyにアテロコラーゲンを使用した。アテロコラーゲンとの混合により腫瘍への局所注入を可能とした。また、ACCM細胞を尾静脈より注入し、肺転移巣を作った後、再度アテロコラーゲンとの混合物にてその増殖をみる事も行った。肺転移の評価はインディアインクを摘出肺に注入し、転移巣の数をはかることで評価すると共に、別の実験系で、生存曲線を作ることを計画した。生存曲線については、局所(Lateral flank)への腫瘍細胞注入モデルにても行う事も計画した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
In vivoにおけるBrachyuryとID1発現抑制による移植腫瘍増殖抑制効果や生存期間の確認において、BrachyuryとID1の発現抑制に使用したshort hairpin RNA (shRNA)でのノックダウンが上手くいかないことがあった。そのため、In vivoでの実験におけるヌードマウスへの接種が確認できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
BrachyuryとID1発現抑制の確認はできたため、早急にIn vitro における細胞増殖抑制効果の確認とIn vivoにおけるBrachyuryとID1発現抑制による移植腫瘍増殖抑制効果や生存期間に関して確認を行っていく。本研究は2019年度も継続して行っていく予定である。 In vivoでの実験において、肺転移の評価をインディアインクを摘出肺に注入し、転移巣の数をはかることで評価すると共に、別の実験系で、生存曲線を作ることも計画し順次遂行していく。生存曲線については、局所(Lateral flank)への腫瘍細胞注入モデルでも行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究結果が思うように出なかったため、物品費と発表用のデータ不足に伴い学会参加などの旅費が予定通り計上できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
今後も消耗品費の割合が多くなることが予想される(抗体やPCRプライマーなどに要する費用)。研究結果は、共同研究者と共に検証後、速やかに投稿作業に移る予定であり、英文校正及び投稿料に充てる。最近ではOpen accessの英文紙が急増しているが、中にはImpact factorの高いものもあり、投稿を考える雑誌が多くなっている。特にOpen access英文紙の投稿料は高くこれに充てる費用として考えている。 旅費については日本癌学会総会(平成29年度)の国内学会での情報収集や成果発表のみならず、米国癌学会(American Association for Cancer Research: AACR)での研究発表を行っていきたいと考えている。
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