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2016 年度 実施状況報告書

ソノポレーションを応用した難治性口腔粘膜疾患の治療に関する基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K20606
研究機関九州歯科大学

研究代表者

大澤 賢次  九州歯科大学, 歯学部, 助教 (70638238)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードソノポレーション / 口腔粘膜疾患
研究実績の概要

口腔難治疾患の代表例として口腔扁平苔癬が挙げられる。口腔扁平苔癬の原因の一つとして考えられているのが、歯科材料アレルギーである。歯科材料アレルギーの原因物質の検査方法として,一般にパッチテストが行われている。本学付属病院受診患者でパッチテストを受けた患者の特徴と検査結果について統計学的検討を行った。受診患者は女性が多く,年齢は60歳代の患者が最も多かった。受診動機は扁平苔癬様の口内炎が最も多く,続いて過去に金属で皮膚症状あり歯科治療予定の患者,皮疹の精査の順であった。感作陽性率は60.1%であり,男性よりも女性が高かった。各検査項目別の陽性率では,ニッケルが最も高く,以下白金,亜鉛の順であった。受診動機別の陽性率では,過去に皮膚症状があった患者における陽性率が最も高く,口腔扁平苔癬患者は約半数がパッチテスト陽性であった。
また、ソノポレーションを応用したin vivo 口腔粘膜遺伝子導入実験系と評価系の確立のため、遺伝子導入効率の上昇に関する確認のための検討として、過去の確認実験を行った。まず、マウスの後肢骨格筋に対して、ヘビ毒を注入して筋損傷を誘発した群と筋損傷を誘発しない群の2群に分け、それぞれ超音波遺伝子導入法により緑色蛍光タンパク(GFP)発現プラスミドベクターを導入し、導入効率を蛍光顕微鏡にて評価した。その結果、筋損傷を誘発した群では筋損傷を誘発しない群と比較して、GFPの発現が上昇していた。つぎに、同様の実験系において、それぞれヒト骨形成因子発現プラスミドベクターを導入し、骨誘導能について軟X線、マイクロCT撮影、および組織学的解析を行った。筋損傷を誘発した群では、筋損傷を誘発しない群と比較してBMP2遺伝子発現の結果である筋組織内における異所性の骨形成がより顕著に確認された。以上より口腔粘膜へも同様の手法で、反復して薬剤投与する等の方法で遺伝子導入効率を上げられる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年は臨床データの解析に時間を要したため、ソノポレーションを用いた動物実験での検討が十分にできなかった、

今後の研究の推進方策

ソノポレーションを応用した動物実験を優先して進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

動物実験が予定より進まなかったために、動物の購入や飼育、検体の処理等に関する費用がかからず次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

進捗が遅れている動物実験を進めるため、適宜外部業者に委託する検査も利用しながら進める。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Characteristics of the gubernaculum tracts in mesiodens and maxillary anterior teeth with delayed eruption on MDCT and CBCT.2016

    • 著者名/発表者名
      Oda M, Nishida I, Miyamoto I, Habu M, Yoshiga D, Kodama M, Osawa K, Tanaka T, Kito S, Matsumoto-Takeda S, Wakasugi-Sato N, Nishimura S, Tominaga K, Yoshioka I, Maki K, Morimoto Y.
    • 雑誌名

      Oral surgery, oral medicine, oral pathology and oral radiology.

      巻: 122 ページ: 511-516

    • DOI

      http://dx.doi.org/10.1016/j.oooo.2016.07.006

    • 査読あり
  • [学会発表] インプラント埋入後に薬剤関連顎骨壊死を生じた2例2016

    • 著者名/発表者名
      大澤賢次、宮本郁也、吉岡泉
    • 学会等名
      第20回日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会
    • 発表場所
      東京医科歯科大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2016-12-03 – 2016-12-04
  • [学会発表] インプラント周囲骨吸収の画像診断的検討2016

    • 著者名/発表者名
      宮本郁也、大澤賢次、吉岡泉
    • 学会等名
      第20回日本顎顔面インプラント学会総会・学術大会
    • 発表場所
      東京医科歯科大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2016-12-03 – 2016-12-04
  • [学会発表] 右頬部に発生した筋上皮腫の1例2016

    • 著者名/発表者名
      大谷泰志、大澤賢次、吉賀大午、中尾優子、矢田直美、松尾拡、冨永和宏、吉岡泉
    • 学会等名
      第49回日本口腔科学会九州地方部会
    • 発表場所
      沖縄県男女共同参画センター(沖縄県那覇市)
    • 年月日
      2016-10-15
  • [学会発表] 口腔内科外来開設後3年間の新来患者の動向について2016

    • 著者名/発表者名
      坂口修、國領真也、宮本郁也、大谷泰志、大澤賢次、吉岡泉
    • 学会等名
      第26回口腔内科学会第29回日本口腔診断学会合同学術大会
    • 発表場所
      さん太ホール(岡山市)
    • 年月日
      2016-09-23 – 2016-09-24
  • [学会発表] 総合診療系での診療参加型臨床実習や臨床研修のための顎関節症クリティカルパスの作成2016

    • 著者名/発表者名
      吉岡 泉、槙原 絵理、大澤 賢次、宮嶋 隆一郎、鱒見 進一、冨永 和宏
    • 学会等名
      第29回日本顎関節学会総会・学術大会
    • 発表場所
      湯本富士屋ホテル(神奈川県足柄下郡)
    • 年月日
      2016-07-17 – 2016-07-18
  • [学会発表] 治療中に薬疹を認め疼痛管理に苦慮した舌咽神経痛の1例2016

    • 著者名/発表者名
      大澤賢次、田中純平、吉岡泉
    • 学会等名
      第84回(公社)日本口腔外科学会九州支部学術集会
    • 発表場所
      九州歯科大学(福岡県北九州市)
    • 年月日
      2016-06-18
  • [学会発表] 超音波遺伝子導入法による骨誘導法における筋損傷の影響2016

    • 著者名/発表者名
      大澤賢次、吉岡泉
    • 学会等名
      第70回NPO法人日本口腔科学会学術集会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡市)
    • 年月日
      2016-04-16 – 2016-04-17
  • [図書] 新臨床研修歯科医ハンドブック2016

    • 著者名/発表者名
      廣藤卓雄, 粟野秀慈, 大澤賢次 他
    • 総ページ数
      404
    • 出版者
      医歯薬出版

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公開日: 2018-01-16  

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