研究実績の概要 |
近年、がんの浸潤および転移を促進するだけでなく治療抵抗性にも関与するがん幹細胞(Cancer steam cell: CSC)が、ニッチ内の腫瘍関連マクロファージ(Tumor Associated Macrophage, TAM)が活性化されることによりIL-6およびMFG-E8を発現し、これらがCSCをactivateすることが報告されている。本研究は、TAM活性因子であるcolony stimulating factor-1(CSF-1)に着目し、CSF-1/CSF-1Rシグナル活性を阻害することで、リンパ節転移抑制効果ならびに抗腫瘍効果について検討することである。 本年度は、扁平上皮癌における腫瘍関連マクロファージ(Tumor-Associated Macrophage、TAM)の発現は検証するため、口腔扁平上皮癌の手術切除検体にCD163の免疫組織化学染色を施し、CD163陽性マクロファージの発現形態、発現頻度、発現意義について検証した。また、前年度に検証したCD44陽性口腔癌細胞との関連性等についても検証をおこなった。 In-vivo実験系では、口腔扁平上皮癌細胞株であるHSC-3ならびにHSC-2でのCD44発現細胞についても検証を行っている。
|