夜型の生活習慣など生活リズムの乱れが炎症に及ぼす影響を検討することを将来的な目標とし、炎症マーカー分子の活性をFRETバイオセンサーにて定量した。FRETとは2種の蛍光タンパク質が近接した際に起こる分子間のエネルギー移動現象であり、炎症マーカーの活性化を検出できるように設計されたバイオセンサーを作製し細胞に発現させた。その結果、炎症マーカーの炎症惹起物質への反応には時刻依存性があることが示された。この時刻依存性は時計遺伝子を欠失した概日リズムを示さない細胞にはみられなかった。本研究結果より炎症反応は時刻依存的に変化し、時計遺伝子リズムが反応性リズムに影響することが示唆された。
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