歯科矯正臨床において歯の移動は歯槽骨の吸収と形成(骨リモデリング)により引き起こされる。骨組織に存在する骨細胞のアポトーシスが骨吸収に関与する可能性が示唆されている。マウス頭蓋冠へ圧縮力負荷によりCCN2、p53の発現および、アポトーシス細胞の割合が増加した。骨細胞様細胞株MLO-Y4へのメカニカルストレス負荷により、CCN2、p53、アポトーシス関連因子BaxおよびCaspase-3の発現量が増加傾向を示した。以上より骨細胞への圧縮力負荷はCCN2およびp53の発現を誘導し、アポトーシスを促進するカスパーゼシグナルを活性化する可能性が示唆された。
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