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2016 年度 実施状況報告書

糖尿病製剤DPP-4阻害薬の破骨細胞形成および矯正学的歯の移動への影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K20636
研究機関東北大学

研究代表者

石田 匡彦  東北大学, 歯学研究科, 助教 (80770891)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード骨吸収
研究実績の概要

本研究は糖尿病治療薬剤であるDPP-4阻害薬(dipeptidyl peptidase-4)を用いて破骨細胞形成および矯正学的歯の移動への影響について検討したものである。
購入したマウス(C57BL6/J)の頭蓋骨に5日間毎日LPS100μgおよびDPP-4阻害薬であるLinagliptin(1mg/kg)を注射し、6日目に屠殺し組織学的検討を行った。その際、同時にマウス眼窩静脈叢よりマウスの血液を採取し、遠心分離後に血清を採取した。取り出したマウス頭蓋骨をマイクロCT撮影を行い骨吸収について検討を行った。マイクロCT画像から、マウス頭蓋骨がLPS100μgを投与した場合で高い骨吸収が起こることが認められたが、LPSと同時にLinagliptinを投与した頭蓋骨では骨吸収が抑制されることを認めた。これらのことからDPP-4阻害薬であるlinagliptinが骨吸収に影響を与えることが示唆された。さらに採取した血液より、骨吸収マーカーであるCTXについて検討を行っていく予定である。また、マイクロCT撮影後、マウス頭蓋骨を脱灰、包埋を行い組織切片の作製を行った。この組織切片を用いてTRAP染色し、今後破骨細胞数のカウントを行う予定である。さらにマウスの頭蓋骨からRNAを採取し、cDNAを作製しリアルタイムPCRにて破骨細胞マーカーの解析を行っている段階である。今後はさらに破骨細胞形成必須因子であるRANKLの発現についても同様に順次解析していく予定である。また、DPP-4阻害薬の破骨細胞形成に対する in vitro の解析では、DPP-4阻害薬はダイレクトな影響がないことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

予備実験で破骨細胞マーカーを解析するリアルタイムPCRの値にバラツキがあった。そのため、予備実験でDPP-4阻害薬であるLinagliptinの濃度の再設定を行う必要が出てきたこと、試薬への取り扱いへの対応するのに時間がかかってしまった。

今後の研究の推進方策

今後であるが、骨吸収画像の解析結果より骨吸収を抑制することが確認が取れたので、このまま組織切片からTRAP染色をし破骨細胞数の確認、またin vivoで破骨細胞マーカーの発現について順次解析していく予定である。さらにin vivoの実験後in vitroでの破骨細胞形成にどのように影響があるのか速やかに検討していく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] IL-37 inhibits lipopolysaccharide induced osteoclast formation and bone resorption in vivo2016

    • 著者名/発表者名
      saeed J, Kitura H, Kimura K, Ishida M, Sugisawa H, Ochi Y, Kishikawa A, Takano-Yamamoto T
    • 雑誌名

      Immunol. Lett

      巻: 175 ページ: 8-15

    • DOI

      10.1016/j.imlet.2016.04.004

    • 査読あり
  • [学会発表] 破骨細胞形成および骨吸収に対するIL-37の作用の検討2016

    • 著者名/発表者名
      木村桂介、北浦英樹、石田匡彦、ジャファリ サイード、杉澤晴紀、越智由美子、岸川明子、セイ カイ、山本照子
    • 学会等名
      第75回日本矯正学会
    • 発表場所
      アスティー徳島(徳島県)
    • 年月日
      2016-11-07 – 2016-11-09
  • [学会発表] 矯正学的歯の移動における破歯細胞形成および歯根吸収へのTNF-αの関与について2016

    • 著者名/発表者名
      北浦英樹、木村桂介、石田匡彦、ジャファリ サイード、杉澤晴紀、越智由美子、岸川明子、セイ カイ、山本照子
    • 学会等名
      第75回日本矯正学会
    • 発表場所
      アスティー徳島(徳島県)
    • 年月日
      2016-11-07 – 2016-11-09
  • [学会発表] Analysisi of friction of titanium nitride plating on orthodontic wires.2016

    • 著者名/発表者名
      Sugisawa H, Kitaura H, Ueda K, Kimura K, Ishida M, Sugisawa H, Ochi Y, Kishikawa A, Ogawa S, Takano-Yamamoto T.
    • 学会等名
      11th Anniversary International Workshop on Biomaterials in Interface Science.Innovative Research for Biosis-Abiosis Intelligent Interface Summer Seminar 2016
    • 発表場所
      蔵王ロイヤルホテル(宮城県)
    • 年月日
      2016-08-30 – 2016-08-31
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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