抗RANKL抗体は成人で高い骨吸収抑制効果を示すが、小児への作用は不明である。本研究では抗マウスRANKL抗体の投与により時期特異的に破骨細胞活性を抑制できるモデルマウスを作製し、骨格形成期である胎児期から小児期・骨が成熟した成人期までの破骨細胞抑制の影響を解析した。胎児期の投与では新生仔は正常な外貌と体重で出産されたが、出生後24時間以内に死亡した。一方、生後1週齢での投与では一過性に破骨細胞分化が抑制され骨密度が上昇したが、体長・体重および歯牙は正常に発育し、成体では異常を認めなかった。以上の事から、抗RANKL抗体は小児期の骨疾患治療において高い安全性と骨への薬効を示すと考えられる。
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