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2016 年度 実施状況報告書

糖尿病の歯周病に対するインスリン治療効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K20683
研究機関愛知学院大学

研究代表者

西川 徹  愛知学院大学, 歯学部, 非常勤講師 (90771262)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード歯周病 / 糖尿病 / インスリン / ニトロ化反応
研究実績の概要

歯周病と糖尿病は密接に関連している。インスリン治療による血糖コントロールの改善により、高血糖状態が是正され、炎症性サイトカインの産生が抑制されることから、ニトロ化反応が抑制され、その結果、歯周病の増悪を抑制することが考えられる。
以上の着想より、糖尿病に対するインスリン治療による実験的歯周炎への影響を検討する目的で、ラットを用い、解析を実施する。
昨年度は、実験的歯周炎モデルラットを作製し、STZを腹腔内投与し、糖尿病を誘導し、糖尿病群とした。糖尿病ラットの半数に、背部皮下に徐放型のインスリンペレットを挿入し、インスリン治療群とした。現在、検討項目予定であった、歯肉における血流測定、遺伝子発現解析、炎症性細胞浸潤および免疫染色による組織学的検討を行った。その結果、糖尿病群は正常群と比較すると、歯肉の血流が低下していたが、インスリン治療群は有意に増加した。また、糖尿病群は正常群と比較すると、歯肉における炎症性サイトカイン(TNF-α 、iNOS)の発現は増加していたが、インスリン治療群は、有意に低下した。さらに、糖尿病群は正常群と比較すると、炎症性細胞浸潤の増加を認め、さらにニトロチロシンの強い陽性染色像を認めたが、インスリン治療群は、これらの改善傾向を示した。
今後は、計画通りタンパク発現の検討、μ-CT による歯槽骨吸収の評価を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、おおむね順調であると思われる。

今後の研究の推進方策

今後は、計画通りタンパク発現の検討、μ-CT による歯槽骨吸収の評価を行う予定である。さらに学会発表を行い、論文としてまとめる予定である。

次年度使用額が生じた理由

追加で実験試薬を購入する可能性があること、学会発表を行う予定であること、外国語論文の校閲、ならびに研究成果投稿のための費用である。討する。

次年度使用額の使用計画

追加で遺伝子発現解析関連試薬、切片作成器具と染色試薬、および消耗品をいくつか購入する。
その成果を学会ならびに論文投稿を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Anti-inflammatory role of glucose-dependent insulinotropic polypeptide in periodontitis.2016

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Y, Nakamura N, Miyabe M, Nishikawa T, Miyajima S, Adachi K, Mizutani M, Kikuchi T, Miyazawa K, Goto S, Tsukiyama K, Yamada Y, Ohno N, Noguchi T, Mitani A, Matsubara T, Naruse K
    • 雑誌名

      J Diabetes Investig

      巻: Jul;7(4) ページ: 497-505

    • DOI

      10.1111/jdi.12450

    • 査読あり
  • [学会発表] 慢性歯周炎患者の下顎大臼歯部に骨移植術を行った一症例2016

    • 著者名/発表者名
      西川徹、菊池毅、真岡淳之、三谷章雄
    • 学会等名
      第11回 日本歯周病学会中部地区大学・日本臨床歯周病学会中部支部合同研究会
    • 発表場所
      朝日大学(岐阜県、瑞穂市)
    • 年月日
      2016-11-03
  • [学会発表] GIPによる歯周炎抑制経路の検討2016

    • 著者名/発表者名
      鈴木佑基、成瀬桂子、中村信久、宮部愛、西川徹、宮島真一、菊池毅、松原達昭、三谷章雄
    • 学会等名
      第11回 日本歯周病学会中部地区大学・日本臨床歯周病学会中部支部合同研究会
    • 発表場所
      朝日大学(岐阜県、瑞穂市)
    • 年月日
      2016-11-03
  • [学会発表] GIPによる歯周炎抑制作用についての検討2016

    • 著者名/発表者名
      鈴木佑基、成瀬桂子、小林泰子、中村信久、宮部愛、西川徹、宮島真一、足立圭、水谷誠、菊池毅、宮澤健、後藤滋巳、月山克史、山田祐一郎、大野紀和、野口俊英、三谷章雄、松原達昭
    • 学会等名
      第59回日本糖尿病学会
    • 発表場所
      京都(国立京都国際会館など)
    • 年月日
      2016-05-19 – 2016-05-21

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公開日: 2018-01-16  

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