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2017 年度 実施状況報告書

成人の口腔内におけるピロリ菌の定着部位の探索および胃感染との関連の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K20697
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

渡邉 功  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10636525)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードピロリ菌 / 歯髄 / 唾液 / 歯垢
研究実績の概要

2016年1月から2017年2月までに京都府立医科大学附属病院歯科外来を受診した成人のうち、歯髄処置または抜歯処置をした205名を対象とし、処置歯髄・唾液・歯垢を採取し、それらのサンプル内のHelicobacter pyloriの有無をPCR法を用いて検証した。また、尿抗体検査で全身のピロリ菌感染の有無を確認し、口腔内の種々のサンプル内のH. pyloriの有無と全身感染の関連を検討している。他の採取資料・試料は、自記式質問票による生活習慣・口腔衛生習慣、既往歴、H. pylori除菌歴等である。
解析対象となった192人中25人(13.0%)がH. pylori感染陽性であった。また、192人中23人(12.0%)の歯髄よりH. pyloriが検出された。21人はH. pylori感染及び歯髄からの検出の両方がみられた。歯垢からH. pyloriは2人検出されたが、唾液からH. pyloriは検出されなかった。また、歯髄H. pylori陽性者の内、重度う蝕・重度歯周病混合が66%(15/23)、重度う蝕が30%(7/23)と診断され歯科処置を行っており、合わせて96%(22/23)がう蝕を有していた。また、重度歯周病と診断された者は4%(1/23)であった。
以上よりH. pylori全身感染しているものは、口腔内では歯髄にH. pyloriが定着しやすいこと、唾液や歯垢など流動性の高いところは、定着しにくいことがわかってきた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験における対象者の資料・試料採取は予定通り終了したが、PCR法によるピロリ菌の同定やデータ解析、論文作製に時間を要している。

今後の研究の推進方策

PCR実験などの基礎実験を早期に終わらせて、データ解析、論文作製を進めていきたい。2018年中には、医学雑誌に投稿予定である。

次年度使用額が生じた理由

実験の計画からの遅れとそれによるデータ解析・論文作製が遅れている。すでに基礎実験はおおむね終了したため、今年度はデータ解析・論文投稿を行っていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 重度歯周病患者におけるHelicobacter pylori菌蓄積箇所に関する検討2017

    • 著者名/発表者名
      岩井 浩明, 山本 俊郎, 渡邉 功, 松井 大輔, 金村 成智
    • 学会等名
      第30回日本口腔診断学会/第27回口腔内科学会学術大会
  • [学会発表] 口腔内におけるHelicobacter pylori菌定着部位に関する検討2017

    • 著者名/発表者名
      岩井 浩明, 山本 俊郎, 滝沢 茂太, 西垣 勝, 大迫 文重, 雨宮 傑, 金村 成智
    • 学会等名
      第69回日本口腔科学会

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公開日: 2018-12-17  

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