研究課題/領域番号 |
16K20714
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
下田 真梨子 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 助教 (10759400)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 中堅看護師 / 停滞 / 停滞感 / 離職意思 / 量的演繹的研究 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、中堅看護師の「停滞」に着目し、看護職としての成長や発達が停滞している状態や、その状態に対して抱く思いを明らかにし、さらに中堅看護師の「停滞」から離職意思を抱くまでの過程の構造化を図ることである。離職意思を抱く過程を明らかにすることで、中堅看護師に焦点をあてた具体的な離職予防策を講じることができると考えている。本研究を実施するにあたり、アンケート調査票を作成し、全国の病床数200~500床の施設に従事する中堅看護師(臨床経験5年目~20年目)を対象にアンケート調査を行い、得られたデータをもとに、離職意思の有無による比較検討及び、共分散構造分析による因子間の因果関係について明らかにし、離職意思に至るまでの過程を明らかにすることを目指している。また、研究で得られた結果をもとに中堅看護師や看護管理者に聞き取り調査を行い、離職予防策について検証し、より実践的で具体的な対策の提案を行うことを目指している。 平成28年度はアンケート調査票作成のため、中堅看護師の「停滞」に関連するプラトー現象、やりがい、目標、キャリアなどのキーワードをもとに先行研究の文献検討を行い、調査項目の精選を行った。また、統計に関する経験を持つ研究者に評価尺度や分析方法についてスーパーバイズを受け、アンケート調査票について再考し、作成した。調査に関しては調査票を郵送にて配布し、回収としていたが、回収率や調査期間を考慮し、Webにて調査を行うこととし、現在は入力フォームの作成をしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
アンケート調査票の作成に予想以上に時間を要しており、当初の予定より遅れを生じている。理由として以下二点によるものが大きいと考えている 1.アンケート調査票に関しては、本研究の事前調査として行った、中堅看護師を対象としたアンケート調査票を参考とし作成したが、看護師の「停滞」に関する先行研究の希少さから、中堅看護師の停滞に関連する構成要素を整理および項目の検討・作成に予想以上に時間を要した。 2.アンケート調査の項目を精選するにあたり、事前調査のデータを分析し、項目間の関係性や偏りを検討することに時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
倫理委員会への承認手続きおよび、研究対象者の協力依頼を早急に実施する。また、郵送にて行うアンケート調査をWebにて行うことで、アンケート調査期間の短縮やデータ入力作業の削減をし、当初の予定に近づけるように実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度は、アンケート調査票の作成に時間を要し、研究依頼やデータの集計・分析が実施出来ていたいため残額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度に予定していた、研究対象施設の所属長へ依頼書を郵送にて配布し、許可が得られた施設に対し対象者数分のWeb調査依頼書を郵送する。また、データの集計、分析にあたり本研究専用のパソコンや周辺機器、統計ソフトの購入を予定している。
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