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2016 年度 実施状況報告書

急性期病院における看護師と看護補助者の効果的な協働のあり方の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K20723
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

奥村 和代  兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (20755805)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード業務 / 専門職 / 専門性
研究実績の概要

本研究は、急性期病院における看護師と看護補助者の協働のあり方を、看護師が捉えている「業務」の視点から検討する事を目的としている。
平成28年度は、急性期病院に勤務する中堅以上の看護師が「業務」と捉える実践及び「看護」と捉える実践を明らかにする事を目的とし、1)インタビュー調査の事前準備のための情報収集、および、2)急性期病院に勤務する中堅以上の看護師へのインタビューを実施した。
2)では、①クリニカルラダーあるいはキャリア開発ラダーを使用している場合、ラダーⅢ以上、②現在所属している病棟に3年以上在籍しており、看護師として5年以上臨床経験がある、③固定チームナーシングにおけるチームリーダー、臨床実習指導者、新人教育担当者、教育委員のいずれかの役割を経験したことがある、あるいは現在その役割を担っている、④病棟の看護管理者や主任などの職位についていない、の4つの条件を全て満たす看護師を研究協力者とし、半構成的インタビューを実施した。インタビュー内容は、①仕事の中で業務だと思うことと、その具体的な理由、②仕事の中で業務ではないと思うことと、その具体的な理由、③同じ事を実施していても業務と感じる場面と感じない場面があるか、その具体的な理由であった。20名程度にインタビューを行う予定であったが、12名のインタビューを実施した時点で、内容が飽和したと結論付け、インタビューを終了した。
現在、インタビュー内容の逐語録から、急性期病院に勤務する中堅以上の看護師がどのような実践を「業務」と認識するのかを明らかにするため、分析方法を再検討しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

インタビューの協力者のリクルートを、強制力の排除を目的とし、1)急性期病院の看護部門の長(以下、看護部長とする)に研究協力依頼を行う、2)協力いただける場合、選定条件に該当する看護師に研究協力依頼書を渡していただく、3)研究協力依頼書を受け取った看護師は、研究に関心を持った場合のみ、直接研究者に連絡をする、という方法で実施した。その結果、看護部長の協力を得られたとしても、看護師からの協力を得ることが難しく、インタビューの協力者のリクルートに、想定していたよりも期間がかかり、計画の進行が予定よりも遅れてしまう結果となった。
しかし、インタビューは全て終了しているため、当初計画にキャッチアップは可能であると考えている。

今後の研究の推進方策

平成29年度は、引き続きインタビューの分析方法を検討し、分析を進める。その後、申請者が公表している、急性期病院の看護師が「業務的」と捉えている実践と、インタビューデータの分析結果を比較検討し、看護師が「業務」と捉える実践を構造化し、看護師が専心するべき「業務」を検討する。そして、看護師と看護補助者の業務分担を決定する際の基準の実態調査を行う。
以上の過程においては、国内の専門家の助言を積極的に得て、研究を推進する予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初、インタビュー調査を中部地方、近畿地方、中国地方を想定していたが、リクルートの結果、インタビュー調査は近畿地方圏内で実施となったため、初年度の旅費が予定よりもかからなかった。また、研究協力者全員が、インタビューの場所を勤務先を希望されたため、インタビュー場所の借り上げ費を使用しなかったことで、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

次年度、看護管理者を対象として事前調査を行うため、その経費を使用する。また、データ収集にかかる諸費用および分析に必要な統計ソフトの購入を予定している。

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公開日: 2018-01-16  

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