筋活動を視覚的に捉える手法として、筋電位トポグラフィ法があり、筋活動の部位や強さを色の濃淡で識別することができる。これを表情筋へ応用することにより、表情変化に伴う筋活動の変化を可視化することで、看護師の患者理解に対する客観性を高めることができるのではないかと考える。 これまでに、筋電位トポグラフィを顔面電位トポグラムの色彩と位置の変化から、個別の表情の特徴を客観的に捉えるものとして活用し、無表情・作為的な幸福表情・作為的な嫌悪表情の表出に伴うトポグラムについて、統計学的解析を検討した。顔面上に配置した19個の電極から得られた筋電位について、基本統計量、主成分分析(principal component analysis:PCA)、階層的クラスター分析を行った。幸福・表情・無表情について、トポグラムの電位情報から、それぞれの表情の特性を捉えた。 本年度は、これらの内容について、論文化することを中心に、再解析し検討した。
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