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2018 年度 実施状況報告書

快・不快情動における脳の賦活化状態の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 16K20730
研究機関茨城キリスト教大学

研究代表者

廣瀬 美和 (堀内美和)  茨城キリスト教大学, 看護学部, 准教授 (90381714)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード計算課題 / NIRS
研究実績の概要

計算課題実施による思考中の脳血流量の変化を捉えることに焦点化し、NIRS(近赤外線酸素組織モニタ装置)を使用して2条件の計算課題試行時の前頭野の活性化を明らかすることを目的とした。2018年12月から2019年1月にかけて26名の男子学生を対象として実験を行った。計算課題は、条件①二桁と一桁の差、条件②四桁と二桁の差の計算課題2種類とし、順不同に課題を試行した。安静時間を10分確保し、計算課題に対するアンケート調査とエディンバラテストによる利き手調査を行ったところ22名が右利き、4名が左利きであった。計算に対して得意・普通・不得意かどうかの調査を行ったところ、得意と回答したのは5名、普通と回答したのは13名、不得意と回答したのは6名、未回答が2名であった。計算課題試行中の前頭野の活性データの解析は、十字印注視中の脳血流量を基準として、計算課題中の脳血流量を解析した。条件①の左側の酸素化ヘモグロビンの変化量は0.004±0.026、右側の酸素化ヘモグロビンの変化量0.007±0.032、条件②の右側の酸素化ヘモグロビン変化量は0.053±0.059、左側は0.061±0.055であった。解析は繰り返しのある二元配置の分散分析を左側と右側の前頭前野、条件①と条件②で比較をした。酸素化ヘモグロビン変化量の有意な影響が条件①と条件②で検出された。しかし左側と右側の酸素化ヘモグロビン変化量には有意差はなく。左側と右側、条件①と条件②との交互作用はなかった。その後の検定により条件①の左右両方の酸素化ヘモグロビン変化量は条件②より有意に高かった。これらの結果より4桁と2桁の差の計算試行時の方が二桁と一桁の差の計算より前頭野が活性化することが確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本格的な対象者集めの開始時期が12月からとなってしまい、実験開始が12月中旬以降にと遅くなってしまった。研究者募集が思うように進まなかったため解析結果を踏まえて追加実験をする必要がある。

今後の研究の推進方策

計算課題中の解析がまだ途中であるため、早急に解析を行う。また、申請時には快・不快情動換気刺激における脳血流量の測定を予定していたが、今後は、計算課題試行時に生じる不安の程度別の課題試行中の脳血流量を計測する予定である。不安尺度はSTAI(日本版State-Trait Anxiety Inventory)を用いて評価し、同時に心拍計を用いて不安の程度を評価していく方針である。

次年度使用額が生じた理由

実験対象者の数を増やし追加実験するとともに、計算課題実施時に不安の程度を明らかにするために、STAIの購入、生理学的な機器データの購入検討を行う予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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