研究課題/領域番号 |
16K20732
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
小西 美樹 獨協医科大学, 看護学部, 准教授 (00515869)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 新生児看護 / NICU / 看護技術 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、本邦においてNICU看護師による注射・採血実践に合意形成されていない現状を踏まえ、NICU看護師が抱える漠然とした不安や看護管理者の認識を明らかにした上で、現状に即した教育パッケージを開発し、臨床現場へ導入し、評価することである。 平成29年度は、NICU看護師長を対象としたアンケート調査を全国の周産期母子医療センター407施設に依頼し、104施設が調査協力を承諾し、95名より回答を得た。NICUで看護師が担っている処置は「血糖測定」69名(72.6%)、「静脈ルートからの注射」51名(53.7%)と半数以上であったのに対し、「静脈採血」6名(6.3%)、「末梢静脈路確保」4名(4.2%)と少数であった。NICU看護師による注射・採血が実践されない理由として、「医師の業務と確立している」との回答が81名(85.3%)で最多であり、「難易度が高い」59名(62.1%)、次いで「経験不足」56名(58.9%)、「技術不足」52名(54.7%)であった。「NICU看護師が注射・採血を実施すべきか」との問いに対し、「思う」17名(17.9%)、「思わない」28名(29.5%)、「どちらともいえない」47名(49.5%)であった。児の睡眠覚醒パターンや痛みケアへの配慮を考え、看護師による実施を推進する意見がある反面、難易度の高さ、看護業務の多忙さ、医師と看護師の役割分担から、看護師が実施すべきでないとの意見があった。 加えて、注射・採血の実施者となるNICU勤務の看護師へのインタビュー調査を計画し、現在継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の療養により、本年度に公開予定であったNICU看護師向け注射・採血実施のためのトレーニング教材の開発が遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
継続中である注射・採血の実施者となるNICU勤務の看護師へのインタビュー調査を進める。その結果を踏まえ、NICU看護師向け注射・採血実施のためのトレーニング教材を開発し、オンライン上で公開する
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度実施予定であったインタビュー調査、NICU看護師向け注射・採血実施のためのトレーニング教材とオンラインでの公開が遅延しており、その費用を次年度へ繰り越した。 次年度前半で、インタビュー調査を終了する見込みである。その後、トレーニング教材の製作に取り掛かり、材料費として支出する。年度中の公開を目指し、オンライン管理料として支出する。
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