本研究では、第一実験として、若年女性を対象として、全身浴と手浴を実施し、それぞれがもたらす温熱作用やリラクセーション作用について、生理学的指標および主観的指標を用いて比較検証した。また、第二実験として、高齢女性を対象として同様の検証を実施した。本研究により得られた結果は、学会や論文投稿により発表している。 最終年度の2020年度は、実験により得られた結果を解析し、学会発表や論文作成を行った。第一実験の若年女性を対象とした実験による得られた結果について、解析により得られた結果を論文にまとめ、2020年3月に「全身浴との比較から見た手浴の心身へ及ぼすリラクセーション作用の検証」として論文が掲載された。その論文において、解析結果から「全身浴と手浴がもたらすリラクセーション作用は、温浴の実施が循環動態へもたらす影響が関連している可能性がある」と考察された。この結果から得られた新たな観点から、全身浴と手浴が循環動態へもたらす影響に着目し、新たなデータの解析を行い、結果をまとめ、2021年度の学会で発表を行う予定である。高齢女性を対象とした実験結果に関しては、分析を進め、学会等で発表するなど、今後も研究を続ける
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