本研究により、高度な技術を必要としない看護ケアである手浴が、全身浴と比較してもより簡便にリラクセーション作用を得ることができることが明らかとなった。この結果から、本研究は、自己にて全身浴を行うことができない方がより安全にリラクセーション作用を得ることができるといった点で学術的に意義がある。また、臨床でよく実施されている手浴の科学的検証に基づく有用性の証明は、科学的根拠に基づく良質な看護の提供につながるという点で看護学的に意義がある。そして、手浴は施設や在宅で暮らす本人や家族が簡単に実施できるケアであり、その有用性を科学的に検証しケア方法を確立させ普及させていくことは社会的に意義がある。
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