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2016 年度 実施状況報告書

2型糖尿病患者がいだく運動に関する愉楽の質的分析

研究課題

研究課題/領域番号 16K20747
研究機関群馬大学

研究代表者

井手段 幸樹  群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (90761247)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード2型糖尿病 / 運動療法 / 患者教育
研究実績の概要

H28年度の本研究の目的は、2型糖尿病患者における運動の楽しさを構成している事柄や特性を、文献を用いて概念分析を行いその特徴を明らかにすることであった。これに対して、文献的に2型糖尿病患者で運動療法を継続できている要素として、家族の存在や仲間の存在が浮かび上がってくる。2型糖尿病患者における運動の楽しさを構成している要素として、スポーツ社会学で使われている「共振」という概念が含まれているためであると考えられる。
例として、仲間の存在の1つとしてペット(飼い犬)も挙げられる。ペットの散歩で言えば、患者本人の「主体」としての自己のリズムに関わらず、ペットのリズムによって自己のリズムとペットのリズムが一体となり、患者の行動が自動的ともいえるほどスムーズに運動療法の継続に繋がる。この様に、患者以外の周囲の存在との共振によって、チクセントミハイが提唱するフロー理論における、経験自体の楽しさによって多くの時間や労力を費やす状態に繋がっていくことが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

H28年度の本研究の目的は、2型糖尿病患者における運動の楽しさを構成している事柄や特性を、文献を用いて概念分析を行いその特徴を明らかにすることであった。文献的に2型糖尿病患者における運動の楽しさを構成している要素として「サポートしてくれる存在」が分かっている。しかしながら、「楽しさ」自体の概念に関して分析された文献は少なく、2型糖尿病患者における運動の楽しさに関して扱った文献は存在しない。そのため、分析するのにあたって多くの文献を読み込む必要があり、分析を継続していく必要がある。

今後の研究の推進方策

H28年度の研究を通して、分かってきた「サポートしてくれる存在」をインタビュー内容に加えていくことと、継続して概念の分析を行い随時、H29年度の研究内容に反映していく。
〈研究方法〉2型糖尿病患者が抱く運動に関する楽しさをインタビューを用いて質的にその特徴を明らかにする。
調査対象:調査対象者を群馬大学医学部附属病院の糖尿病専門外来に通院中の糖尿病患者とし、研究依頼を行い、以下の条件を満たす対象者をリストアップする。
①外傷や疾患による運動機能に制限があり、医師より運動療法禁止の指示が出されている者は除く。②1型糖尿病患者は除く。③認知症や精神疾患をもつ者を除く。④18歳以下の糖尿病患者を除く。⑤今現在何らかの運動を行っているもの。⑥本研究の趣旨を理解し、研究参加の同意を得られた患者を対象とする。⑦インタビューについて内容を録音することに、同意を得られた患者を対象とする。
調査内容及び方法:調査方法はインタビューで行う。インタビュー内容は、 糖尿病患者の運動に関する楽しさをみるため、運動の魅力についてや運動を行った時の満足度等を質問項目とする。対象の属性として、性別、年齢、病歴、治療方法、運動歴、職業の有無等を調査する。調査における倫理的配慮としては、 調査の主旨を説明し、調査結果は目的以外に使用しないことを説明する。面接時間は1人40分程度のインタビューを行い、20名程度の人数を想定している。インタビューの場所として、群馬大学医学部附属病院を予定している。

次年度使用額が生じた理由

H28年度の本研究の目的は、2型糖尿病患者における運動の楽しさを構成している事柄や特性を、文献を用いて概念分析を行いその特徴を明らかにすることであった。しかしながら、しかしながら、「楽しさ」自体の概念に関して分析された文献は少なく、2型糖尿病患者における運動の楽しさに関して扱った文献は存在しない。そのため、分析するのにあたって多くの文献を読み込む必要があり、分析を継続していく必要があるため、H28年度に学会発表等のために英文化するための人件費・謝礼の部分を行使できなかった。

次年度使用額の使用計画

H28年度の研究に関する引き続き分析を完了し、H28年度に学会発表等のために英文化するための人件費・謝礼の部分での必要経費を使っていく。

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公開日: 2018-01-16  

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