目的は①抗癌剤投与における頭皮生理機能の実態②頭皮生理機能と症状の変化③スカルプケアに必要な要素を明らかにすることであった。対象者は抗癌剤治療を受ける乳癌患者で、脱毛中の頭皮の症状、皮膚生理機能を測定した。 結果:①対象者は50名。頭皮の痛み、痒み、発赤、発疹、びらんがみられた。皮膚生理機能では、TEWLが一般的な値より低下していた。②痛み・痒みとも3週後に最も多かった。発赤・発疹ともに3週後と13週後に多くみられた。TEWL、皮膚pHともに抗癌剤終了時に最も低下した。③スカルプケアの要素である「優しい素材のウィッグの使用」を行い、その結果患者の頭皮の紅斑が有意に低下した。
|