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2016 年度 実施状況報告書

転倒と過介助を予防する脳卒中患者の病棟ADL自立度の客観的判定指標の作成

研究課題

研究課題/領域番号 16K20768
研究機関東北福祉大学

研究代表者

藤田 貴昭  東北福祉大学, 健康科学部, 助教 (50735636)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード脳卒中 / カットオフ / 日常生活活動
研究実績の概要

【研究の目的】
回復期リハビリテーション病棟では24時間の病棟生活のすべてをリハビリテーションに結び付けて日常生活活動の自立を支援することが期待され,そのなかでは安全かつ過介助にならないケアが求められる.本研究の目的は,回復期リハビリテーション病棟の脳卒中患者が効果的に病棟生活を送るために必要となる,日常生活活動の介助量を適切に判断することができる客観的指標を作成することである.
【今年度の計画】
移乗,階段昇降,整容などの各日常生活活動の自立度に強く関連する心身機能及びそれらの階層的構造を明らかにし,自立度判定の指標として最適な心身機能を特定する.具体的には構造方程式モデリングに基づくパス解析を用いて,先行研究を手掛かりに作成したモデル図について,適合度指標を基にモデルの適合性を確認した上で,各日常生活活動に最も強く影響する心身機能を算出された総合効果から検討する.
【研究の進捗と成果】
概ね予定通りに遂行しているが,一部の日常生活活動項目で今年度行う予定であったパス解析と次年度に行う予定であったROC解析の順序を変更して分析を行っている.これまでに,移乗と階段昇降の自立度にはバランスが強く関連し,移乗が自立レベルおよび監視レベルに至るためにはBarg Balance Scaleでそれぞれ41点,30点,階段昇降ではそれぞれ54点,41点程度のバランスが必要になることを明らかにした.これらの知見は,病棟での脳卒中患者の介助の必要性の有無の判断や介助量を決定する際の資料になるとともに,リハビリテーションにおける機能回復の目標値にもなることが期待される.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

移乗,階段昇降,整容の3つの日常生活活動に関する分析に取り掛かり,各活動の自立に必要なカットオフ値を作成することができている.その研究成果の一部はすでに論文として公表し,他の知見も投稿中であり,本研究は概ね順調に進展していると判断できる.

今後の研究の推進方策

最終年度である次年度は,各日常生活活動と心身機能の関連性の階層構造を明らかにするため,パス解析を用いて相互関係を示すモデル図の作成を進める.また明らかとなった知見の公表を進めていく.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Amount of balance necessary for the independence of transfer and stair-climbing in stroke patients2017

    • 著者名/発表者名
      Fujita T, Sato A, Ohashi Y, Nishiyama K, Ohashi T, Yamane K, Yamamoto Y, Otsuki K, Tozato F
    • 雑誌名

      Disability and Rehabilitation

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1080/09638288.2017.1289254

    • 査読あり / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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