本研究は、インストラクショナルデザインのプロセスに沿って、看護系大学の学生の学習状況と、小児看護学領域の教員の学内での教授方略に関する実態調査に基づいたニーズ分析を行った。そして、明らかになった教育上の課題解決に向けて、患児のフィジカル・アセスメントの教育内容を検討し、学習支援システムを活用したWebシミュレーション教材を開発した。 学習コースは、発達段階や臨床状況の異なる患児の事例のコンテンツを設定した。運用評価の結果、看護学生が患児の臨床場面を具体的にイメージし、回答に応じたフィードバックを受けながら患児のフィジカル・アセスメントを授業時間外でもトレーニングできることは、学習内容の理解と学習意欲の向上につながることが示唆された。
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