研究課題/領域番号 |
16K20822
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
高原 美鈴 琉球大学, 医学部, 助教 (60522191)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 家族 / 心的トラウマ / SST |
研究実績の概要 |
本年度は統合失調症患者の家族会におけるSocial Skills Training(以下SST)の有効性を明らかにすることを目的とした.研究協力が得られた家族8名を分析対象とした.対象者の平均年齢は69.5歳であり,続柄は父親や母親,きょうだいであった.患者の統合失調症治療歴は10年以上であった.カテゴリーを【 】,サブカテゴリーを『 』で示す.分析の結果,1つめに『病気の症状としての理解』,『苦悩の吐きだし』,『自分自身が癒され,心のやすらぎを感じた』のサブカテゴリーから【家族会へ参加したことで安心感を得た】が抽出された.2つめに『自分の変化に気づく』,『自分と患者を分けて考える』,『気持ちに余裕ができた』のサブカテゴリーから【自分自身の認知の変化に気づく】が抽出された.3つめに『患者に言葉かけをしやすくなった』,『学んだことを実践し効果を実感』,『患者の状況や疾患への理解の進展』のサブカテゴリーから【対応方法を実践しての効果を実感する】が抽出された. 本介入は,家族と専門職が協働でプログラム構成を検討し,7カ月間継続し実施したことで参加者間の相互作用が多くみられ,家族の患者への認知や対応行動に変化をもたらしたことが示された.また,家族自身の心の負担を軽減させ,家族のリカバリーが始まったと考える.以上のことから,SSTは同じ経験のある家族との相互交流の場である家族会において有効な介入方法と考える.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度までに、質問紙調査の結果の分析と、SST実施前後のFocus Group Interview(以下FGI)の質的帰納的分析を行い、これまでの知見を含めた包括的な報告を行う予定であったが、論文投稿に時間を費やしていることからやや遅れていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
質問紙調査の結果の分析と、SST実施前後のFGIの質的帰納的分析を行い、論文執筆に取り組む予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度の第6回世界看護科学学会学術集会がCOVID-19の感染の影響を受け中止となったことから予定していた経費を執行できなかった。未使用額は、論文投稿等の経費に充てる予定である。
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