研究課題
若手研究(B)
認知行動療法に基づく精神看護学シミュレーション教育を実施し,不安尺度やメタ認知尺度を用いて質問紙調査を行った.対象者はA大学 看護学部3年生90名とした.模擬患者は臨地実習指導者に依頼した.学生は演習の前に各自で目標を設定し,演習後には目標に対する達成度とその理由,演習で学んだこと,できるようになったことなどについて自己評価を行った.介入前後で不安は有意に減少しており.メタ認知はモニタリング機能のみであったが向上が見られた.
精神看護
認知行動療法に基づく精神看護学シミュレーション教育によって,看護学生の精神疾患をもつ人への否定的なイメージや関わる上での不安感の軽減につながる.また,本研究を通して,学生が講義や演習で獲得した態度と知識・技能を生かすために不可欠とされるメタ認知の育成につながる一助が得られた.今回得られた成果を踏まえ,認知行動療法に基づく精神看護学シミュレーション教育を構築することにより,看護学生の効果的な学習につながるとともに,精神看護学領域以外の他領域における看護学教育にも活用が可能であると考える.