本研究では、(1)青年者における運動有能感の高低による運動習慣および健康関連指標の比較、(2)転倒および転倒恐怖感に関連する新しい概念モデルの作成を目的とした。課題1では青年者848名を対象とし、アンケート調査を実施した。課題2では高齢者59名を対象とし、転倒および転倒恐怖感に関連する要因の相互関連性を検討した。その結果、体育科目以外での運動・スポーツ経験が不足している運動部活動の経験がない者にとっては、運動有能感が得られにくいだけではなく、運動の習慣化にも影響することが示唆された。高齢者の転倒恐怖感には運動機能だけではなく、運動有能感が直接的に関連しているという相互関連性がモデル化できた。
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