研究課題/領域番号 |
16K20836
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高齢看護学
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研究機関 | 日本保健医療大学 |
研究代表者 |
板橋 直人 日本保健医療大学, 保健医療学部看護学科, 講師 (80570275)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 倫理的悩み / 精神科看護師 / 感情労働 / 長期入院患者 |
研究成果の概要 |
第1研究では24施設に協力を得て786枚配付し、432名のうち有効回答の408名を分析対象とした。患者に示す感情的なかかわりは、「同僚の非倫理的行為」の5項目、「権利侵害の黙認」の2項目に倫理的悩みの頻度に関連があった。 第2研究ではインタビューに協力が得られた看護師21名を対象に分析した。少ない職員配置の中で病棟内の患者の安全を守るケアを優先するため、長期入院患者と関わる時間の制約がある現実に倫理的悩みがあった。その対処として定期的なカンファレンスや多職種間との調整を図り、また患者にアプローチを図りながら、患者のニーズを共に模索し、入院生活をすこしでもよりよいものにするために関わっていた。
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自由記述の分野 |
精神看護学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長期入院患者に示す感情的なかかわりは、長期入院患者が生活している場において、倫理的悩みを抱く要因である。その倫理的悩みとは、長期入院患者に対する精神科看護師の非倫理的行為と患者の権利侵害の黙認であった。つまり、精神科看護師が患者との関わりにおいて、適切であるとみなす看護師自身の感情を表現する行為が適切であることが倫理的悩みを遭遇させる1つである。その悩みを看護師間での共有に収めず、精神科医療チームとして多職種間で共有し対処していくことが、長期入院患者の処遇にも影響すると示唆された。 看護師自身の感情のあり方が、適切に取り扱っていけるかを追究することが現任教育に求められ意義として重要である。
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