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2018 年度 実績報告書

身体拘束解除を目指した院内デイケアの開発と教育プログラムの検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K20838
研究機関東京医科大学

研究代表者

清水 典子  東京医科大学, 医学部, 講師 (30710090)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード身体拘束 / 院内デイケア / 高齢患者 / 認知機能低下
研究実績の概要

本研究の目的は、安全面への配慮から身体拘束を許容された高齢患者を対象に、身体拘束を解除し、医療者の作成したプログラムにそって昼間の時間を過ごすケアの場(以下、院内デイケア)を開設することである。
H30年度は、療養病床で身体拘束を許容された高齢患者を2群(介入群と対照群)に封筒法を用い無作為に分け、院内デイケアを実施し、その効果は比較を通して明らかにした。尚、本研究は所属大学倫理委員会の承認を得て行った。研究デザインは非侵襲性の介入研究である。対象者は20名であり、そのうち介入期間中の在院日数7割以上、介入群においては院内デイケア参加率7割以上の者を条件とし、介入群6名、非介入群9名を分析対象とした。院内デイケアは1日1時間を2週間、研究代表者が対象者の状況を判断し全員が参加できる内容を提案し実施した。
結果、群別に介入前後で比較すると、Wilcoxon signed-rank testにおいて認知行動障害尺度(Dementia Behavior Disturbance Scale)や認知症状評価尺度(GBS尺度)のスコアに有意な差はみられなかった。しかし、身体拘束の実施時間においては、介入群では、介入前1180分/日、介入後615分/日と有意に短縮(p=0.028)していた。これより、療養生活における身体拘束解除のツールとして院内デイケアは有効に働く可能性が示唆された。一方で、患者の認知・身体機能の改善を認めなかったことから、介入期間や院内デイケアプログラムを工夫する必要性が課題として示された。
今後、院内デイケアプログラムの開発に病棟看護師を加え、プログラムを発展させていく。また、病棟看護師が身体拘束を解除した院内デイケアを実践するなかで身体拘束に関する意識変容を探求し、院内デイケアがもたらす教育効果を検証していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 院内デイケア未実施施設の院内デイケア開設に伴う期待と課題2018

    • 著者名/発表者名
      清水典子 加藤真由美
    • 学会等名
      日本看護研究学会第44回学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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