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2016 年度 実施状況報告書

地域包括支援センター保健師等の事例分析の視点を用いた高齢者見守り活動モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K20860
研究機関三重県立看護大学

研究代表者

多次 淳一郎  三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (60632205)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード高齢者 / 見守り / 地域包括支援センター / 保健師
研究実績の概要

28年度は地域包括支援センター保健師等への調査実施にむけた文献検討と計画策定を行うとともに、30年・31年に実践介入を行うフィールド地域の選定と確保に向け、三重県内の地域包括支援センターに聞き取り調査を行った。
1.高齢者見守りに関する文献検討と調査計画
2012年1月~2016年12月に発表された高齢者の見守りに関する文献185編の概観し、地域保健福祉活動に関連した21編について整理した。その結果、地域での高齢者見守り活動においては、コミュニティから孤立し見守りのネットワークや支援に繋がらない者の把握が主たる課題であることが確認され、支援を拒否する者や日常生活の中で存在が見えづらい者の発見に向けた活動ニーズが明らかにされていた。そのために専門職と本人を含む住民とをつなぐキーパーソンとしての地区役員、中でも民生委員の活動実態や課題が複数報告されており、認知症等の事例を初期に把握する機会の多い立場ながら、行政等からの情報に乏しく、役割も不明確で負担が大きく、地域包括支援センター等の専門機関の支援が不十分との指摘はされているものの具体的な方策は明確化されていなかった。これらのことから、高齢者の見守り活動のうち、未把握事例の発見の段階に焦点を絞り、担い手の両輪となる民生委員と地域包括支援センターの専門職(主として保健師)が事例を共有する判断の指標となる項目の抽出・精選を目的として調査を計画実施することとした。
2.地域包括支援センターへの聞き取り調査
三重県内2市3町の5地域包括支援センター(委託型3か所、町直営2か所)に担当圏域での見守り活動について聞き取りを行った結果、いずれも地域ケア会議を活用して課題解決に向けた事例検討を行っているが、民生委員や自治会役員を交えての体系化された見守りシステムの構築にはいずれの地域も至っていなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

所属機関・部門の体制変更に伴う教育用務の増加のため、当初計画していた調査に向けた研究倫理審査手続きまで年度内に実施できなかった。

今後の研究の推進方策

29年度は保健師等を対象とした質問紙調査を実施し、30年度に計画するモデル地域での高齢者見守り事業に用いるモニタリング項目の抽出・精選を行う。
またモデル地域を担当する地域包括支援センターが主催する地域ケア会議にオブザーバーとして関わり、民生委員や自治会役員との関係性深化を図るとともに、具体的な見守り事業の展開計画の立案の進める。

次年度使用額が生じた理由

28年度は文献検討、フィールド確保を含め調査計画の確立に重点を置き、調査を次年度以降に実施する計画に修正したため。

次年度使用額の使用計画

地域包括支援センター保健師等を対象としたアンケート調査実施にかかる事務経費、および30年度に計画するフィールド調査に向けた対象地域の地域包括支援センター、民生委員等との会議にかかる旅費、および情報収集・成果発表のための学会参加費・旅費として使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 日常生活圏域における一人暮らし高齢者の見守り体制構築に向けた課題と展望;地域包括支援センター保健師・看護師を対象とした調査研究から2017

    • 著者名/発表者名
      多次淳一郎
    • 雑誌名

      地域ケアリング

      巻: 19(4) ページ: 79-82

    • 査読あり

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公開日: 2018-01-16  

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