本研究の目的は、対応困難な結核患者の生活実態について探り、早期受診や結核治療継続できる支援体制を検討することである。結核患者は、結核診断により家族の生活が脅かされる不安、友人や同僚に感染させてしまったかもしれない不安、副作用により治療が思うように進まないことに焦りを感じていることがわかった。保健師は、感染性を判断することや接触者を把握すること、服薬支援などを常に重点を置いて実施していた。また、結核患者支援経験の蓄積や社会資源を把握していることで、服薬確認だけでなく結核患者の生活状況を把握し療養環境を整えようと思い、結核患者支援行動につながっていることが明らかとなった。
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