本研究の目的は、日本に居住する外国人の健康診断受診に焦点を当て、健康診断受診に影響を与える要因を明らかにし、健康診断受診へのアクセスを改善するための示唆を得ることである。日本に居住する外国人の健康診断受診という医療行動と個人・社会・環境要因の関連を分析し、健康診断受診に影響する要因を明らかにすることによって、外国人の健康診断へのアクセスの改善策を提案し、日本に居住する外国人の健康増進に寄与するとともに、個人および国の医療費軽減に寄与することが期待される。 平成31(令和元)年度は、日本に居住する外国人のうち、生活習慣病のリスクが高まる中年期の男女の健康診断受診に焦点を当て、健康診断受診という健康行動に関連する要因や健康診断受診に関するニーズを明らかにするため、フォーカスグループインタビューを用いた帰納的な質的記述的研究の計画を立案した。研究実施のため所属機関の倫理審査委員会の承認を受けた。また必要な研究協力者を得るために外国人のサポート活動を行っているNGOや外国人グループなどとの関係構築を継続して実施するとともに、新たな研究協力機関の開拓を行った。
|