研究課題/領域番号 |
16K20867
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
西田 友子 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (70621762)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | やせ / 女性 / メンタルヘルス / 栄養 |
研究実績の概要 |
本研究は、若年成人女性の精神的健康や体重変動、食習慣、血中栄養指標を3年間縦断的に調査し、女性の精神的健康とやせ体型や体重減少との関連を明らかにすることを目的としている。具体的には、①精神的健康状態の悪化は、食習慣の乱れと関連し食事量が低下する、②食事量の低下は、体重減少や低栄養と関連する、の2点について明らかにする。平成28年度は3年のうちの1年目の調査を実施した。対象は調査協力自治体が実施する39歳未満対象の健康診断を受診した女性である。健診で実施する血液検査に、アルブミン、プレアルブミン、リンパ球数などの栄養評価指標を追加し測定した。また、アンケートにより、やせ願望、精神的健康状態(Kessler Psychological Distress Scale (K10))、生活習慣などを調査した。食事については、簡易式自記式食事歴法質問票(Brief-type self-administered Diet History Questionnaire)を用いて、食事摂取量を調査した。 本年度の調査結果では、調査協力者全体のうち、BMI18.5kg/m2未満のやせ女性は28.6%であり、そのうち17.5 kg/m2未満の過度にやせた女性は15.1%であった。また、51.6%が自分を太っていると認識し、62.5%はやせ願望を持っていた。平成28年度の調査結果のみでは、研究目的に対する検討はまだ出来ないが、今後計画通り調査を実施し、さらに分析を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年7月に所属大学の倫理委員会から研究計画の承認を受け、平成28年10月には協力いただく市の健診時に調査を実施した。平成29年3月には、協力いただいた市に1年目調査の結果概要を報告した。これは、はじめに計画していた通りの進捗状況である。
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今後の研究の推進方策 |
調査を予定している市の健診は、平成29年9月および10月に3日間にわたって行われる。平成29年度の調査実施内容は、昨年度と同様である。健診当日に、女性から書面で平成29年度調査の協力同意をとり、追加血液検査とアンケートを実施する。今年度3月には2年目の調査結果概要を市に報告する。 本研究は、昨年度の対象者への追跡調査を計画している。そのため、昨年協力いただいた女性に、本年度も健診受診および調査参加してもらう必要がある。対策として、8月ごろに、昨年調査協力していただいた女性に調査の案内を郵送し、調査協力を呼びかける予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していた調査対象人数よりもやや少なく、調査実施にかかる検査費用が余ったため。また、調査日程等の事情で、計画よりも調査補助の人数を少なくし、人件費が余ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度研究費は、簡易式自記式食事歴法質問票の使用料、血中栄養評価指標の測定費用、調査実施にかかる交通費、消耗品購入費などに使用する。また、必要に応じて調査補助のために人件費を使用する。
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