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2016 年度 実施状況報告書

在日コリアン超高齢者・百寿者における民族的ソーシャル・キャピタルの開発と検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K20868
研究機関畿央大学

研究代表者

文 鐘聲  畿央大学, 健康科学部, 准教授 (50460960)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード在日コリアン高齢者 / 超高齢者 / 百寿者
研究実績の概要

在日コリアン高齢者は、日本人高齢者に比べて社会経済的状態、既往歴、基本的ADL、手段的ADL、QOLが低いということが先行研究により明らかになっている。また、近年、ソーシャル・キャピタル(SC)と健康に関する研究が多くあるが、在日外国人を対象とした研究はほとんどない。本研究は、在日コリアン超高齢者・百寿者において民族的つながりを踏まえたSCの新たな指標を開発するために、(1)在日コリアン超高齢者・百寿者のコホートを構築、(2)在日コリアン百寿者・超高齢者に対し渡日歴、民族的つながり、従来のSC(信頼、規範、ネットワーク)、基本属性、身体機能、認知機能、性格検査、QOL、骨密度を測定、(3)民族的つながりを含めた新たなSC 指標を開発し、検証することを目的としている。
初年度は、在日コリアン百寿者・超高齢者に関する先行研究の検討及び、情報収集、パイロットスタディを行った。研究を遂行するため、(1)在日コリアン高齢者に関する先行研究を基に再解析、(2)協力機関で開催される会議等に参加し、研究説明及びスケジュール調整、複数の有資格者との意見交換、(3)パイロットスタディを行った。(1)の結果、在日コリアン超高齢者は日本人超高齢者に比べ、既往歴及び基本的ADLに差はなかったものの、手段的ADL,社会経済的状態、QOLが低い状態であることが明らかとなった。(3)パイロットスタディでは、90歳代の超高齢者及び百寿者若干名に対し行うことにより、調査票の精度を高めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初研究計画では、初年度に情報収集、在日コリアン超高齢者に関する既存資料の再解析、関係機関との調整、コホート構築、調査票作成等、パイロットスタディを行う予定であった。パイロットスタディの結果、調査票の修正等が必要となったため、本格的な調査開始には至らなかった。しかしながらその後、調査票等は完成し調査を行うための準備は整ったため、次年度は本格的にコホートを構築し、調査を開始できる見込みである。

今後の研究の推進方策

在日コリアン百寿者及び超高齢者に対して、コホートを構築、インタビュー調査及びアンケート調査を行うことを予定している。調査票が完成したことにより、研究推進のため研究倫理委員会への申請等も目途が立った。今後、関係機関に本格的に協力を仰ぎ、百寿者・超高齢者のコホートを構築することとする。そのために、関係機関と協議を密に行うこととする。また、今年度及び来年度は調査を基本とするが、優先的に百寿者を調査することとする。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、情報収集及び既存資料の再解析、調査票完成等を目的としたパイロットスタディに留まったため、初年度に予定されていた予算を全ては執行できなかった。

次年度使用額の使用計画

次年度は、コホートを構築し、百寿者を優先的にインタビュー及びアンケート調査を行う。また、超高齢者についてはインタビュー及びアンケート調査の準備を行い、整い次第、2018年度にかけて調査を行っていく。これらにより、人件費等が発生する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 在日コリアン超高齢者の社会経済的状況と健康、QOL2017

    • 著者名/発表者名
      文鐘聲
    • 雑誌名

      老年社会科学

      巻: 39-1 ページ: 66-71

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公開日: 2018-01-16  

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