研究課題/領域番号 |
16K20896
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
西村 君平 弘前大学, COC推進室, 助教 (50757466)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 高等教育 / 評価 |
研究実績の概要 |
平成28年度に予定していた研究については、以下の通りの実績である。 1)競争的資金配分における審査のデータベースの構築:先行研究を手掛かりとしつつ、各国の競争的資金配分制度における審査の進め方について整理したデータベースを作成した。データベースには、日本のみならずOECD諸国を中心にし各国の主な競争的資金配分制度に関する基礎的な資料を収めている。ただし、データベースの完成に至っておらず、平成29年度の早い段階でこれに対応する必要がある。
2)レフリー制度に関する調査分析:一部団体を対象にレフリー実施者に対する調査を実施した。競争的資金配分制度のみならず、レフリー制度そのものが多様化している現実の一端を記述的に明らかにすることができた。また、これに合わせて研究評価に関する専門性についての理論化を進め、その内容の一部を応用し、多元的な教育評価の方法論に関連する論文を執筆した。また、同様に、研究評価の方法論の観点から、大学生向けに複眼的な観点から他者の研究成果を読み進めていくための手引きを取り扱った書籍(共著・分担)の執筆を行った。これらの形で「申請課題以外の研究との関連性」を効果的に実現し、本研究の高等教育研究としての応用を進めることがきた点が本年度の主な実績である。
3)ボトムアップ型競争的資金配分制度に関する調査分析:国家レベルで実施されている事例を精査し、分析の枠組みのブラッシュアップなどを行いモデル化を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
レフリー制度に関する調査分析・ボトムアップ型競争的資金配分制度に関する調査分析がやや遅れている。この遅滞の原因は、申請者が自らのエフォート管理を適切に行えなず、本務校における業務と科学研究費補助金の支援のもとで進める研究とのバランスをとることができなかったことにある。「申請課題以外の研究との関連性」を意識しすぎ、双方を独立させて計画通り進める意識がやや後退してしまった点は反省を要する点である。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は本務校における業務と申請者のエフォート管理を徹底する方向で、自身の業務を整理する。すでに関係各位とも調整を重ねており、エフォート管理の問題は解決できる見込みである。
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次年度使用額が生じた理由 |
レフリー制度に関する調査分析・ボトムアップ型競争的資金配分制度に関する調査分析がやや遅れており、旅費を中心に使用額が減じたため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度の5月・6月を中心に調査を行い、繰り越し分を無駄なく活用する。
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