従来の検査法の種々の課題から新規診断法開発が望まれていた脂質異常疾患であるニーマンピック病C型の新規診断法構築を目的とし、種々検討を行った。各種コレステロール代謝物類、スフィンゴ脂質類のMS/MS条件検討を行い、それぞれに特徴的なフラグメントパターンを見出すとともに、それらを識別可能なLC条件を見出した。それらの条件を活用したフォーカスドメタボロミクス法により、ニーマンピック病C型患者体液に特徴的な分子を見出した。それら代謝物の精密定量について検討し、化学診断に有用な分析法を開発するとともに、検討した代謝物が非常に診断マーカー性能に優れていることを見出した。
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