一次繊毛は細胞周期休止期に中心体から形成される。TTBK2は増殖抑制依存的な一次繊毛形成に必須のキナーゼであるが、その活性化機構は不明である。本研究では、TTBK2の母中心小体への局在化に関わるCep164と、DNA損傷応答キナーゼATRに着目し、TTBK2の活性化機構の解明を目的として研究を実施した。その結果、TTBK2の分子内結合がキナーゼ活性を抑制していること、Cep164がTTBK2のC末端に結合することで、その分子内結合を解離させTTBK2を活性化させることを明らかにした。このことから、Cep164がTTBK2の局在だけでなくその活性化にも寄与していることが明らかになった。
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