地球内部における流体の元素運搬能力を明らかにするため、LA-ICP-MSを用いて鉱物中の個々の流体包有物のin-situ分析を確立した。その分析法を沈み込み帯において岩石-流体反応で形成したヒスイ輝石石英岩に適用することで、岩石を形成した流体の元素運搬能力を検討した。その結果、流体はLILE (Large Ion Lithophile Element) , リチウム,ホウ素,ニオブに加え,クロムや銅等の遷移金属を含有することが明らかとなり、HFSE(High Field Strength Element)は複数のプロセスによって岩石中に蓄えられている可能性が示唆された。
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