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2016 年度 実施状況報告書

教職員向け休・復学者支援マニュアル作成のための研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K20933
研究機関東北大学

研究代表者

中岡 千幸  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 講師 (30711882)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード休・復学者支援 / 就職支援 / 修学支援
研究実績の概要

昨今、学力、学習意欲、進学動機等が異なる、多様な学生が大学に入学してきており、休学率は増加傾向にある。大学の学生相談・学生支援の更なる充実に向けて、本研究では、休学を検討している学生や復学を控えている学生をどう支援したら良いか困っている教職員に対して「休・復学者支援マニュアルの作成」を行うことを目指している。初年度となる平成28年度は、東北大学の学生相談所利用者を対象として、休学生の状況を調査し、学生相談から見た休学生の現状と課題を検討することとした。その結果、休学生の学年としては学部2年生や学部4年生が多く、単位取得が進まないことや成績不良、就職活動などが休学の契機になりやすいこと、休学生の約半数が留年を経験しているため、学生相談所に持ち込まれる主訴としては、単位取得や就職活動に伴う心理的不安や苦痛が多いこと、学生が卒業を希望している場合には学部・研究科の教員との連携は欠かせず、半数以上が他部署と積極的に連携していること等が明らかになった。留年・休学等で卒業延期となった学生の多くが自らの将来を不安に思っており、時間を掛けて支援することで、その6割が卒業に至るという報告もある。休学生は、時間をかけて支援していくことが重要であるものの、これまでどのような支援が有効かということは明らかにされてこなかった。
本研究結果は、休学者への支援には修学支援や就職支援が欠かせないこと、関連部局と連携を図りながら支援していくことが重要であることが明らかになった点で意義があると思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成28年度は、休・復学者が、休・復学するにあたって、周囲からどのような支援を受けているのか、彼らはどのような不安を抱え、どのような支援を必要としているのか、休・復学者の視点からボトムアップ的に把握する為、休学者を対象に質問紙調査を実施予定であった(研究1)。しかし、当初予定していなかった研究代表者の所属機関の異動があったことにより、実施が困難となり、改めて新任地でどのように研究を進めていくかについて再検討する必要が生じ、当初の実施計画予定よりやや遅れることとなった。

今後の研究の推進方策

新任地での研究可能性を探ったところ、休学中の学生に対して直接質問紙調査をすることについては対象部局(学生支援の実施状況から工学部・工学研究科)から様々な意見が出たため、平成28年度に実施予定だった研究の方法や具体的な進め方については引き続き慎重に対象部局とよく相談の上進める予定である。平成29年度は、当初予定していた通り、教職員対象のインタビュー調査を行い、学生支援の実態や教員が感じている難しさなどについて調査する(研究2)。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していなかった研究代表者の所属機関の異動があったことにより、研究実施計画を大きく見直す必要が生じた。教職員対象の休・復学者支援マニュアルの作成は大事であるという見解は概ね一致しているが、学生対象のアンケート調査の実施(研究1)については、倫理的にも非常にデリケートな問題であるため、具体的な方法や進め方は調査対象部局(工学部・工学研究科)とよく相談の上実施することになった。そのため、平成28年度に実施予定であった研究1を平成29年度に、平成29年度実施予定の教職員のインタじゅー調査(研究2)と並行して実施することとなった。

次年度使用額の使用計画

次年度使用額は、研究1を実施するために使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 東北大学における休学生の現状2017

    • 著者名/発表者名
      中岡千幸、中島正雄、長友周悟、小島奈々恵、松川春樹、佐藤静香、佐々木真理、吉武清實、池田忠義
    • 雑誌名

      東北大学 高度教養教育・学生支援機構 紀要第3号

      巻: 3 ページ: 印刷中

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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