造血幹細胞の生理的加齢に伴う様々な変化について検証を行い、老齢造血幹・前駆細胞において、ポリコーム群抑制性複合体2 (PRC2) の標的遺伝子の発現が顕著に増加していることが確認された。更に加齢に伴いPRC2標的遺伝子のTSSにおけるH3K27me3レベルが減少することが示された。また、老化ストレスの一つである感染性ストレスにより、老化細胞に近い遺伝子プロファイルを示すと共にH3K27me3レベルの減少が認められた。老齢造血幹細胞においてPRC2 の機能低下を引き起こすEzh2のS21リン酸化が顕著に亢進していることが確認された。
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