初年度および次年度に開発したマツタケ特異的なマイクロサテライトマーカーの再調整を行い、マルチプレックスPCRに必要なプライマーセットを設計しなおした。このプライマーセットを用いて、国産マツタケの遺伝構造について、13道府県のサンプルを解析し、本種の遺伝的傾向について一考をした。 また、MinIonを用いてアカマツ林のマツタケシロ近傍や他の林相の土壌中の細菌相や真菌相の16SやITS領域に着目してアンプリコンシーケンシング解析を行ったところ、マツタケシロ近傍の土壌細菌相や真菌相は主座標分析やクラスター解析によると近い関係性があることが分かった一方で、マツタケが確認されていないアカマツ林やコナラ林の微生物相と明確に区別することは難しかった。 更に、細菌相に比べてリファレンスが十分ではない真菌類はBLASTを行っても界より低い分類が難しいリードが多く、今後もMinIonを利用する際には改善していく必要があることが分かった。
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