研究実績の概要 |
本年度は、エドマンド・バークとデーヴィッド・ヒュームの歴史叙述の関連性およびバークとアダム・スミスの経済思想に焦点を当てて研究を進行させた。研究成果の一部は7月のイギリスにおける国際18世紀学会で報告されている。また、18世紀イギリスの啓蒙思想における歴史叙述を概観する論考を執筆し、共著の一部として2月に公刊した。さらに、現在投稿中であるバークとスミスの経済思想の比較を中心とした論文についても研究を進め、改訂作業を実施した。18世紀の理神論についての論文やバークについての一般書を公刊する予定もあるため、その執筆作業も進行させてきた。 2016年度からの研究の中で最大の成果は、2017年11月(形式的な出版年は2018年)に出版したエドマンド・バークの歴史叙述に関する単著である。また、同じ2017年には、二つの論文を収録したバークに関する共著も出版した。また、海外での史料調査や学会報告なども複数回にわたって実施している(2016年6月、アメリカの経済学史学会 [History of Economics Society, Duke University] にて研究報告。2019年7月のイギリス・エディンバラにて国際18世紀学会で研究報告。2017年2月、イギリス・ノーサンプトンシャー文書館、英国図書館およびエディンバラ大学図書館にて資料調査。2017年8月、ロンドンの英国図書館とノーサンプトンシャー文書館で18世紀イギリス政治史・思想史に関する史料調査を実施)。その他、国内での研究報告の実施や書評の執筆が複数ある。 全体として当初の目的に沿う形で研究を実施できたが、成果はまだ一部した公刊されていないため、次年度以降に残りの成果を公刊できるよう尽力したい。
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