研究課題/領域番号 |
16K21012
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
血液内科学
腫瘍治療学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
横山 和明 東京大学, 医科学研究所, 助教 (00647498)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 慢性骨髄性白血病 / チロシンキナーゼ阻害剤 / mTOR |
研究成果の概要 |
慢性骨髄性白血病(CML)の原因であるBCR/ABLを阻害するチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)は殆どの慢性期CML患者に長期生存をもたらしている。一方、進行期患者ではTKI耐性を示し、その予後は不良でありその克服が急務である。主な耐性機序の一つにmTOR経路の活性化が挙げられ、mTOR阻害剤をTKIと併用する試みは一定の成果を上げている。一方で新たな耐性を生み出す問題も指摘されている。代表者は特にmTOR複合体の主要構成要素が、進行期CMLにおいて脱制御を受けている事を臨床検体を用いたRNAseqで見出した。この事は、mTOR経路を標的とした新たなTKI耐性克服法の開発に繋がる可能性がある。
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自由記述の分野 |
血液腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性骨髄性白血病(CML)の原因であるBCRABLを阻害するチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)は殆どの慢性期CML患者に長期生存をもたらしている。一方、進行期患者ではTKI耐性を示し、その予後は不良でありその克服が課題である。主な耐性機序の解明が必要である。申請者はmTOR経路が進行期CML症例においてBypass経路として働きTKI耐性に繋がっている事を、骨髄臨床検体を用いた網羅的な遺伝子発現解析にて見出した。特に、mTORの主要構成要素の遺伝子発現の制御異常が原因と考えられた。この脱制御機序の更なる解明は、mTOR経路を標的としたTKI耐性克服法開発に繋がる可能性を有している。
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