研究課題
若手研究(B)
歯周組織欠損モデルを作製し、自家骨、β-TCP、異種骨を各欠損に補填した。そして再生した歯周組織に歯周炎を惹起させ、組織破壊に使用した骨補填材による差があるかどうかを評価する実験を行なった。組織学的には、β-TCP群で異種骨群や自家骨群よりも大きい骨吸収が認めた。また異種骨群では骨頂部で疎な骨形成を認めた。β-TCP群で異種骨群や自家骨群よりも大きい骨吸収が認めた。組織形態計測では実験的に惹起した歯周炎による組織破壊は材料による違いは少ないことが示唆された。
歯周病学
一般的に骨補填材などの人工材料は感染に弱いとされているが、骨補填材を使用した部位に対する感染・炎症の影響を報告した研究はない。これからの健康長寿社会において、再生した歯周組織をいかに持続させるかが、QoLを維持して社会活動を行う上で重要となってくる。高齢者では全身状態の悪化により口腔衛生環境も悪化し、歯周炎が再発するリスクがある。そのため、再生した組織に炎症が起きた場合の組織学的結果を示した本研究成果は骨補填材を選択する上で意義がある。