本研究の目的は、仮定の意識化と設定に関わる能力の育成に関する数学的モデル化の学習指導を構築し、その有効性を実証することである。得られた1つ目の成果は、仮定の設定に関する能力に関わる数学的モデル化能力を同定したことである。2つ目の成果は、「現実の世界」と「数学の世界」を結びつける際の見方の1つである「みなす」見方を拡げるための教材とその系列について明確にしたことである。3つ目の成果は、数学的活動における数学的モデル化過程と数学的問題解決過程がどのように関わり合いながら、解決が進展していくのかについて明確にしたことである。4つ目の成果は、構築した学習指導が有効に働くことが見出されたことである。
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