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2016 年度 実施状況報告書

触媒粒子層の表面反応機能高度化を実現するナノ粒子マイクロプリンティング法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K21032
研究機関東京工業大学

研究代表者

亀谷 雄樹  東京工業大学, 工学院, 特任准教授 (50734422)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード光触媒反応 / 光触媒ナノ粒子 / マイクロ表面構造 / ソフトリソグラフィ / マイクロプリンティング / 粒子層 / 多孔質 / 濡れ性
研究実績の概要

近年のナノマテリアル製造技術における著しい進展を背景として、ナノマテリアルを応用した新規な材料機能性の創出が望まれる。環境・エネルギー技術の発展に貢献し得る新しいコンセプトの提示が工学分野の基礎研究において重要であり、本研究はその課題の一つに取り組むものである。

ナノ粒子分散液を乾燥し溶媒を除去して得られる固相の“ナノ粒子層”は微細配線や光学薄膜などを目的として研究開発が進められてきたが、本研究では化学反応の場を構成する“触媒粒子層”としての利用を提案する。ナノ粒子層の内部構造及び外形の制御により触媒反応の促進が達成できると考え、工学的に有用な広い面積においてナノ粒子層の構造制御が可能な“ナノ粒子マイクロプリンティング法”の実現を目指すこととした。

平成28年度は、本研究の実施に必要な実験環境を立ち上げつつ、ナノ粒子分散液の乾燥による粒子層形成プロセスに関しての基礎検討から着手した。光触媒ナノ粒子の分散液をガラス基板上に塗布・乾燥させ触媒粒子層を得られるが、このときシリコーン樹脂(PDMS)を用いて表面形状を制御することを試みた。平坦なPDMSとマイクロメートルスケールの凹凸構造を有するPDMSを準備し、PDMSの表面構造が触媒粒子層に転写されることを、光学顕微鏡や電子顕微鏡による観察で確認することができた。さらに付随する内容として、製作された粒子層表面の濡れ性の計測や、PDMSの表面構造パターンを拡張する手法などについての検討も合わせて実施することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究計画においては、触媒粒子層の製作に関する実験的な試みを中心とした作業を予定していたが、次年度(平成29年度)に計画していた電子顕微鏡を用いた触媒粒子層の微小構造の評価の一部に先行して着手することができたとともに、表面の濡れ性の計測などの付加的な検討を加えることができた。

今後の研究の推進方策

平成28年度は、本研究計画の初年度であったため、本研究のスタートにあたっての実験環境の構築を行い、実験にて成果を得ることができた。平成29年度以降は、これまでの進捗をふまえた上で、さらに研究を加速させていく意向である。

次年度使用額が生じた理由

平成28年度に必要な消耗品などの購入は一通り完了し、少額の残金が発生した。

次年度使用額の使用計画

平成29年度の備品・消耗品の購入に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Wettability modification of polydimethylsiloxane surface by fabricating micropillar and microhole arrays2017

    • 著者名/発表者名
      Yuki Kameya
    • 雑誌名

      Materials Letters

      巻: 196 ページ: 320-323

    • DOI

      10.1016/j.matlet.2017.03.103

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2018-01-16  

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