1)手本によるリーダーシップが機能するために必要な状況を特定化したことは、第一にそれが機能するかどうかの実験設計をすることを可能にし、第二に、それが機能するための条件を満たさない状況で他のリーダーシップ手法がいかに機能するかを比較検討に役立つ。特に、後者に関しては、リーダーシップの経済学の分野では多くの研究が手本によるリーダーシップのみの研究に注力してきたという事実、そして、他分野では他のリーダーシップ手法に多少なりとも注目があるという事実を鑑みると、今後の研究への波及が期待できる。 2)手本によるリーダーシップを社会的選好と結びつけたことは、リーダーシップの行動経済学分析のための第一歩である。
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