研究課題
若手研究(B)
本研究は、1930年に滋賀県の露店商が発刊した露店商業界紙『関西侠商新聞』(のち『小商人』、次いで『日本商人』と改称して刊行)を用いて、1930・40年代日本の露店商集団について実証的な研究を行なう基盤を構築することを試みたものである。その成果は、以下の二点にまとめられる。第一は、この露店商業界紙に掲載された広告から露店商集団の詳細な情報を抽出し、データベース化を進めたことである。第二は、同紙の分析に基づいて、1930・40年代日本の露店商集団の特質について考察を行ったことである。
日本近現代史
本研究は、近年歴史学や民俗学等の分野で研究が進みつつある1930・40年代日本の露店商集団について、従来ほとんど活用されていない歴史資料である露店商業界紙『関西侠商新聞』(のち『小商人』、次いで『日本商人』と改称)の情報を整理・分析することを通じて実証的に解明し、これを通して、従来ややもすれば予断や偏見をもって見られることもある露店商の人々の存在形態や彼ら自身の社会認識を具体的実証的に紹介することを試みたものである。