研究課題/領域番号 |
16K21045
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病院・医療管理学
疫学・予防医学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
穂苅 諭 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (00771213)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 術後呼吸器合併症 / 呼吸リハビリテーション / 術後肺炎 / 術後呼吸不全 / スクリーニング / リスク指数 |
研究成果の概要 |
本研究は,①呼吸不全リスク指数を用いた術前スクリーニングの妥当性,②術後呼吸器合併症(PPC)ハイリスク例への周術期呼吸リハビリによるPPC予防効果,の2点を検証することを目的とした. 術前スクリーニングの取り組みによって,積極的かつ効率的なハイリスク例に対する周術期呼吸リハビリが施行可能であった.一方で,呼吸リハビリによるPPCの予防効果は示すことができなかった.その原因として,胸部操作による侵襲性の高さや術後の嚥下機能障害に伴う誤嚥が示唆された. 今後,主に胸部手術をターゲットにして,口腔ケアや嚥下リハビリなども加えた,より集学的なアプローチを用いた取り組みが望まれる.
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自由記述の分野 |
呼吸器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胸部手術において術後呼吸器合併症予防のための周術期呼吸リハビリの有効性は示されていたが,腹部手術に対してはその有効性が示された報告は少なく,介入対象について検討が必要とされていた.また,人的資源の有効活用や医療経済的な面からも効率的なハイリスク例の抽出および介入が求められていた. 今回の研究において,簡便に算出可能な多因子リスクスコアである呼吸不全リスク指数を用いた術前スクリーニングを行うことで,術後呼吸器合併症のハイリスク群に絞って効率的に周術期呼吸リハビリを行うことが可能であった.実臨床の場ですぐに適応可能な知見であり,その学術的・社会的意義は大きい.
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