投球動作における全身骨格筋活動を、大学野球投手に対して、全身の糖代謝を評価できるFDG-PETを用いて検索した。手指および足趾の筋群に有意な糖代謝の亢進を認めた.また,投球側のハムストリングスおよび非投球側の腸骨筋・大腿筋膜張筋・縫工筋に糖代謝の亢進を認めた.肩腱板筋群や体幹筋群には糖代謝の亢進を認めなかった.糖代謝の観点から投球運動時の非対称的な筋活動と、手指及び足趾の貢献度の高さが見いだされた。 一方で、同様の手法によりプロ野球投手の全身骨格筋活動を検索したところ、肩周囲の筋群にも糖代謝の亢進が認められ、投球パフォーマンスの上昇と共に、肩周囲の筋群も動員される可能性が示唆された。
|