II型IV族クラスレートは、金属原子を内包可能なIV族原子のかご状構造を持ち、新規IV族系半導体として期待できる。これまで困難であった薄膜化を目指し、前駆体膜の合成に必要な、Na蒸気とIV族基板の反応過程の制御および、前駆体からクラスレート膜作製時の熱処理条件を変更し、合成膜の結晶構造の制御を試みた。また、それらの膜の詳細な物性評価に必要な技術として、透明基板であるサファイア基板上への合成も試みた。得られた膜をもとに光学的および電気的物性評価を行い、半導体膜としての評価および応用の基礎的技術を確立した。
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